フィレンツェからの日帰り旅行

サン・ジミニャーノ (San Gimignano)へ

【アクセス】
(往路)

フィレンツェから

SITAバス

10:10発

ポッジボンシ

11:00着

ポッジボンシ

TRA.INバス

11:40発

サンジミニャーノ

12:00着

(復路)

サンジミニャーノから

TRA.INバス

17:40発

ポッジボンシ

18:00着

ポッジボンシ

SITAバス

18:25発

フィレンツェ

19:15着

”美しい塔の町”として有名なサン・ジミニャーノは、334メートルの丘の上にあるエトルリア起源の小さな町である。町は9〜12世紀に発展し、富の象徴として塔が建てられ、最盛期には72本の塔が建ったそうである。しかし、14世紀には衰え、1353年にフィレンツェの統治下に置かれた。現在は14本の塔が残っている。

私は、5年程前にこの町をグループ旅行で訪れたことがあるが、その時にはほんの小1時間いたかどうかだった。確か、バスはサン・ジミニャーノの入り口であるサン・ジョバンニ門の下の方に止められた。そこから急ぎ早に歩いて門をくぐり、ビア・サンジョバンニ(Via San Giovanni)を歩いてチステルナ広場(Piazza della Cisterna)、ドゥオモ広場(Piazza del Duomo)のあたりでちょっとガイドさんの説明を聞いて塔を眺め、15分後には集合!といった感じだったと思う。中世の町並みと通りに並ぶ黄色やブルーで装飾された陶器の店、トスカーナの風景やパスタ、色鮮やかな野菜などのイラストのカード、かわいい木製のキッチン用品の店、もちろんワインやパスタの店も目を引いた。しかし、写真を撮って一軒お店を覗いたところで時間切れ。あ〜もう少しこの町はゆっくり見たかったなという思いが残っていた。フィレンツェからサン・ジミニャーノまでは、バスで1時間30〜1時間45分(ポッジボンシ(Poggibonsi)で乗り換え)。フィレンツェからポッジボンシまで電車で行って(約1時間15分)、そこからバスに乗る行き方もある。でも、バスの方が景色がよく見れるから、バスに決定。ただし、日曜日に行くことにしたので、バスの本数がめっきり少ない。イタリアでは、日曜、祭日にバスや電車で出かけるときは、本当に注意が必要です。チケットを買う前に、帰りの便もよく確認しておきましょう。

<私たちが選んだ行き方>
(バス)SITA+TRA.IN 片道5,70

SITA   フィレンツェ 10:10発
       ポッジボンシ 11:00着

TRA.IN ポッジボンシ 11:05発
       サン・ジミニャーノ 11:25着

SITAでもらった時刻表から上記のバスを選んだ。さあバスに乗り込み出発。バスは満席で通路に立つ人までいた。出発して15分程すると、カッシア街道沿いの小高い丘の上に僧院チェルトーザ(Certosa del Galluzzo)が見える。この坂を上って行くとトスカーナらしい景色がもう見え始める。そして、50分ほどでポッジボンシに到着。SITAのバスを降り、道路の向かい側からサン・ジミニャーノ行きのTRA.INバスに乗る。さあ11:05、バス来ないね?乗り換えを待つ皆も時計を見ながらバスが来るのを待っている。バス停にある時刻表をのぞいて見る。あれ?11:05発はないよ!!!なんてこと。11:40までバス来ないよ。イタリアらしいね。皆も、さほど怒る様子もなく、待つしかないな〜ってところ。私たちも、それじゃあイタリア流でコーヒーにしよう、と道の反対側に見えたパスティッチェリア(ケーキ屋Pasticceria)へ行くことにした。「カプチーノを2杯お願い。あと小さなクリームパイもいただこう。」お店には、子供連れのおばさんと犬連れのおばさんがいた。お店のおばさんが、商品のクッキーを犬にあげていた。犬(ダックスフント)は、しっぽをパタパタと振って上を見上げて、たいそう喜んでいる。飼い主のおばさんが「甘いものは犬にやっちゃいけないのよ。」と言っているのに、お店のおばさんは、犬のクッキーを欲しがるしぐさがかわいいらしく、その後も2、3枚クッキーを与えた。飼い主のおばさんは、「本当にやっちゃだめなの。具合が悪くなるわ!」とクッキーをやる度に言ってたのに。
SITAでもらった時刻表が違っていたのには、ちょっとあきれたが、おかげでポッジボンシの住民のちょっとおもしろい会話を聞けたので、良しとしよう。それにしても、時刻表には2001.10.01〜2002.09.30有効(Orario valido dal 01/10/2001 al 30/09/2002)と書いてあるのに。観光客の少ない時期は、本数を間引いてるのかしら?

さあ、やっと11:40のバスが5分ほど遅れてやってきた。サン・ジミニャーノまでは、20分。きれいな新緑に包まれたトスカーナらしい田園の風景が続く。「夏には、一面にひまわりの花が植えられてもっときれいだよ。また、夏に来るといいよ。」
あっ、見えた。サン・ジミニャーノの塔。右前方にちらっと見えた。TRA.INのバスはサン・ジョバンニ門のそばに着いた。帰りのバスは、どこから出るのかを運転手さんに確認。

堂々としたサン・ジョバンニ門(Porta S.Giovanni)をくぐって町へ入る。サン・ジョバンニ通り(Via San Giovanni)には中世の町並みが続く。賑やかな通り。ちょっと歩くと、すぐチステルナ広場(Piazza della Cisterna)に出る。真ん中に古い井戸(チステルナ)がある。そして、ドゥオモ広場(Piazza del Duomo)。この広場まで、こんなに近かったかなぁ、と5年前を思いおこす。

 

インフォメーションセンターがあるから、先にあそこで帰りのバスチケットが買える場所と時間を確認しよう。バスチケットは、フィレンツェのSITAで往復買うこともできるが、もし帰りのバスがなくなったらポッジボンシから電車で帰ろうということにしていたので、片道しか買わなかった。インフォメーションでバスチケットは買えることがわかり、フィレンツェまでのバスの時間も調べてくれた。小さな町だが地図ももらった。

そこから、散歩気分でぶらぶら町の中を歩いて回った。本当に小さな小さな町で、ちょっと歩くと、すぐに門外に出てしまう。メイン通り以外は、細くちょっと薄暗いけれど、アーチの付いた道なんかが、なんだか絵になるんだなぁ。細道を入って行くと、静かな小さな玄関扉の付いた家並みがある。自分たちの石畳を歩く足音だけが、コツコツと響く。家並みの合間から空を見上げると、塔が見える。

しばらく歩くと、小さなモンテスタッフォーリ城塞(Rocca di Montestaffoli)に出た。上って見ると、周りのトスカーナの景色と町が見渡せる。ちょっと上にあがっただけなのに、こんな景色が見えるなんて、丘の上の町であることを思い出させる。もう少し天気が良かったら最高なんだけど。でも、あ〜い〜風が吹いている。

 

城塞の下には、紫色のきれいな藤の花とライラックが咲き乱れている。甘く、いい香りが風に乗って鼻をくすぐる。日本の藤の花より房がりっぱみたい。フィレンツェの藤は、もう2週間位前に盛りが終わってるから、フィレンツェから南下したとはいえ、やっぱり丘の上はちょっと寒いのかしら。散歩して、良い空気をいっぱい吸って、さあ、花より団子!ちょっと違うけれどお腹がすいたね。何か食べようよ。「さっき散歩しながら覗いて見た小さな店に行ってみよう。」

サント・ステファノ通り(Via Santo Stefano)にある、本当に小さなお店。入口を覗くと、サラミやチーズの入ったショーケースが見える。左手奥にちょっと食べられる席がある。10人も入ったらいっぱいだ。「お客さんはいるけど、お店の人はいないよ。」しばらくすると、シニョーラが厨房からエプロン姿で出てきた。「ブォンジョルノ!飲み物はワイン?」と挨拶とは違って、英語で尋ねられた。「え〜っと、白ワインをグラスに2杯お願い。」お客さんの一人が「イタリア語、上手にしゃべるんじゃないか!」お店のシニョーラも、ニッコリと「エッ!ブラーボ。で、あとは?何食べる?メニューは外に書いてあるものよ。」じゃあ、もう一回見てこよう。手書きのメニューは読めないよ!これなんだろう?パスラ・・・?「すいません。これ、何?パスラ・・・」「パスタシュータ(Pastasciuta)よ。トマトソースのパスタよ。」「あと、タリア・・・」「それは、サラミ・チーズの盛り合わせ。」パスタシュータ、豆のスープ(Zuppa di Fagioli)、サラミ・チーズの盛り合わせをたのむことにした。ここにも、ライラックが生けてある。本当にいい香り。シニョーラ一人でこのお店やってるのね。

料理は、うん家庭のマンマの味ね。おいしい。「赤ワインも飲む?」。お店の紹介は、後でしましょう。

お腹もよくなって、ほど酔い加減でさあ、もう少し散歩しましょう。やっぱりここに来たら、塔に上ってみなくちゃ!ポポロ宮殿(Palazzo del Popolo:現市立博物館Museo Civico)から、グロッサの塔(Torre Grossa)に上ることができる。入場料は両方で5,00。グロッサの塔は、1311年に建てられ、54メートルの高さである。クルクルと階段を上がって行き、最後は細い鉄階段。運動不足の私は、やや息が乱れたものの、ホッ!登れた。それは、赤茶色のレンガ屋根が続く町並みと、遠くには緩いカーブの稜線を描いた緑の丘が重なり、素晴らしいこれぞトスカーナの景色!が見渡せる。真下を覗くと、やっぱり足がすくむ。


 

 

ちょっと休憩して、ジェラートでも食べましょう。ドゥオモ広場の参事会教会(Collegiata)前の階段に座って、ベルナッチャ(スプマンテ)とフラゴラ(いちご)のジェラートを食べる。おいしい。

 

 

 

 

 

夕方になって、また人が増え始めた。とっても賑やか。そろそろ、帰りのバスの時間だ。お店をちょっとのぞきながら、サン・ジョバンニ通りをゆっくりと戻った。小雨がパラツキ始めた。

 

 

 

帰りもポッジボンシで25分程待ち時間があったので、ちょっと町を歩いてみることにした。日曜日で、お店のほとんど全てが休んでいるのに、外出用の洋服であろうきれいなスーツなどを着たシニョーリ(おじさん:紳士)、シニョーレ(おばさん:淑女)がぞろぞろと道を歩いている。これは、本当に不思議な光景で、イタリア人の”夕方にはお散歩を”という習慣によるものらしい。フィレンツェでは観光客がいつもぞろぞろいるので、あまり奇妙には見えないけれど、ここで見た光景は本当に奇妙に見えた。だって、どこもお店なんか開いてないのに、どこからともなく人々が集まってきて、町を歩いている。公園で散歩とかなら、分かるんだけれど。私たちも、そんな人々にまぎれてブラブラ散歩をしてバス停へ戻った。

帰りのバスは、雨が降り出した影響もあってか、だいぶ遅れてフィレンツェに到着した。

昼食をとったお店 <LA GROTTA GHIOTTANegozio di prodotti tipici di Sangimignano>

 住所 :Via Santo Stefano, 10 53037 SANGIMIGNANO SIENA ITALIA
 電話 :0577942074
 メール:lagrottaghiotta@katamail.com

お店の商品のワイン、サラミ、お菓子等は全て、サンジミニャーノ産だということです。
メニューの種類は、そんなにないけれど、トスカーナの家庭料理でホッとする味です。ワイン、サラミ類もとてもおいしかったです。昼食には、ちょうど良いお店だと思います。でも、写真のシニョーラが一人でやっているようなので、時間がない人にはむかないかも。
食後に、ビンサント(甘いデザートワイン)とベルナッチャ・スプマンテを飲んだのですが、おいしかった!これらもサンジミニャーノ産だそうです。ビンサント7,40を買いました。お店には、ワインだけを買いに来ている人もいました。

地図(Mappa)

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