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-In citta' 街角のワンショット-

フィレンツェを舞台にした映画は数多くあるが、私が最近観た映画に”ハンニバル”がある。ちょうど日本に数カ月帰っていた時に上映されていた。この映画には、フィレンツェでの友人も日本人観光客役で一瞬登場している。ちょっと肝を冷やすサスペンス映画であったが、フィレンツェの街を懐かしく思った。
最近日本の映画がフィレンツェを舞台に撮影、上映された。”冷静と情熱のあいだ”恋愛ものである。フィレンツェは、恋愛映画は勿論サスペンス映画の舞台としても似合う懐の深さがうかがえる。

フィレンツェの街並は今までそうであったように、十年経っても変わらないだろう。
十年経っても変わらず忘れられない恋があるのか?

”冷静と情熱のあいだ”

フィレンツェに現在住んでいる私は、日本で超話題作だという竹野内 豊さん主演の映画を観ることはできないが、早速、単行本の「青の物語」「赤の物語」を送ってもらった。こんな光景が映画で登場しているのではないかと想像しながら、甘く切ない恋心にひたりながら読みふけった2日間だった。

 

あの時交わした、たわいもない約束。

十年たった今、君はまだ覚えているだろうか。


ジョットの鐘の音

フィレンツェは、時が止まっているかのような歴史的な建築物や芸術に囲まれた街。

いつも陽気で情熱的なイタリア人。ゆったりとした時の流れの中で、おいしいイタリア料理、ワインに舌づつみを打つ。

この街はいつだって光が降り注いでいる。

青空はどこまでも高く、しかも水で薄めた絵の具で描いたように涼しく透き通っている。

低い空、高い空。
大きい空、狭い空。
青い空、暗い空。
澄んだ空、濁った空。

空だけを描く画家になりたい。
順正は昔そんなことを言った。

フィレンツェのドゥオモは愛し合う者たちのドゥオモよ。

花の聖母教会と呼ばれるこの大聖堂の、白と緑とピンク色の大理石で装飾された外観は、威厳と優雅さに溢れ、見上げる者を圧倒する。

ドゥオモは街のどの方角からも、その雄大な重量感のある姿を見せている。そして、脇にはジョットの鐘楼がスラリとそびえ建ち、その鐘の音が街に響きわたる。

緩やかに登る坂道を見上げた。カ−ブする道の途中に芽美のアパートの灯が見えた。

アルノ川の裏道(Costa di S.Giorgio )を入って行くと、ベルベデーレ要塞へと続く坂道がある。ドゥオモ、サンタクローチェ、サンミニアートなどの教会の鐘の音がやさしく響いている。

ヴェッキオ橋には観光客が溢れ、アルコールに酔いつぶれた若者たちの歌声が響いていた。

ヴェッキオ橋の中程には、愛を語らう恋人たちの姿も多い。陽が沈むと、川の両岸がライトアップされていっそうロマンチックな気分になれるでしょう。

 

2000年5月25日

「順正」
「あおい」
「来ちゃった」

右の写真はジョットの鐘楼に登った時のもの。ドゥオモからも同じような景色が見えると思います。夕暮れには、青い空と夕陽が相まって言葉では言い表せないようなきれいな紫色に空は染まります。街に灯がともり古都フィレンツェの素敵な宮殿や教会が浮き上がってみえます。

 

私たちはフィレンツェの町を歩いた。やわらかな風が流れた。
翌日、二人はフィレンツェの街をくたくたになるまで歩いた。

フィレンツェの地図をたどって散歩してみませんか?

フィレンツェ発ミラノ行きの列車の、四人掛けコンパートメントのすりきれた座席にぐたりと身体をあずけながら。

嵐のような三日間だった。

あおいが改札をとおり抜け、ホームの彼方に消えた時、ぼくの視界に時間が戻り、人々が再び動きはじめた。音が戻り、光が跳ね、風が吹き抜けた。

多くの人々の出会いと別れのある駅。

しばしの別れに涙する人
新しい旅立ちに高揚する人
愛しい人を迎える人

この列車がぼくを連れていく先で、静かに待っているに違いない、
新しい百年を生きようと誓いながら。

日本に帰ったらこの映画を観るとしよう。
アモーレ(amore):愛が似合う街フィレンツェを思い浮かべて・・・

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